海軍犯罪捜査局(かいぐんけいざいかんさぎょうきょく、Naval Criminal Investigative Service

米国海軍犯罪捜査局NCIS)は、米国海軍省(DON)の主要な法執行機関である。米国海軍および米国海兵隊員に対する、または同人による犯罪に関する活動を捜査する。また、国家安全保障、防諜、テロ対策事件も担当する。NCISは、旧海軍捜査局NIS)の後継組織である。

2012年からNCIS公式シールZoom
2012年からNCIS公式シール

組織図

NCISの職員2,500人のうち、約半数は民間の特別捜査官である。彼らは世界中の拠点で多種多様な任務を遂行するために訓練を受けている。NCISの特別捜査官は武装した連邦法執行機関の捜査官である。彼らはしばしば他の米国政府機関と連携する。NCISの特別捜査官は他の職員によってサポートされている。その中には、科学捜査監視、監視対策、コンピューター調査、物理的セキュリティ、ポリグラフ検査などのアナリストや専門家が含まれる。時には、NCISは外部の機関を利用することもある。例えば、スミソニアン博物館を利用して、骨格の特定を支援したことがある。

歴史

NCISのルーツは、1882年に海軍長官ウィリアム・H・ハントが署名した海軍省一般命令292号にある。これは海軍情報局(Office of Naval Intelligence:ONI)を設立するものであった。ONIは当初、外国船の特徴や武器に関する情報の収集、外国の航路や河川などの水路図作成、海外の要塞や工場、造船所の視察などを任務としていた。

アメリカが第一次世界大戦に参戦すると、ONIの任務は、スパイ活動、破壊工作、海軍の潜在的な敵に関する情報収集に拡大した。第二次世界大戦では、海軍にとって脅威となる破壊工作、スパイ活動、破壊活動などの調査を担当するようになった。

1966年、NISはONIの一部門として設立された。この新サービスは、海軍情報長官(Director of Naval Intelligence)の下に置かれた。1970年代初頭、USSイントレピッドに6ヶ月間、特別捜査官が配属された。これが「Special Agent Afloat」プログラムの始まりである。特別捜査官は1年間、空母に配属される。その後、水陸両用戦隊に配属された。1977年、米海兵隊の犯罪捜査官はNCISとの訓練を開始した。

1992年、海軍犯罪捜査局(NCIS)と呼ばれるようになり、海軍長官の直接指揮下に入った。独立した組織となり、長官は民間人である。1995年には、未解決事件の殺人課が設置された。

ミッション

NCISは海軍省の捜査・防諜部門である。NCISは地元連邦、外国の法執行機関と連携している。テロ、殺人、スパイ、放火、児童虐待、レイプなどの犯罪を捜査し、それに対抗する。海軍内では、重罪や統一軍事裁判法の下で処罰される犯罪を捜査している。NCISは海軍の重要な指導者を保護するサービスを提供している。また、米海軍の全隊員がどこに勤務していても保護できるようなサービスを提供している。


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