ネガプリオン属(レモンザメ属)—レモンザメとシマレモンザメの分類・特徴・生態

ネガプリオン属(レモンザメ・シマレモンザメ)の分類・形態・生態を解説。外見、食性、単為生殖や保全情報を図解でわかりやすく紹介。

著者: Leandro Alegsa

NegaprionCarcharhinidae科の12属の1つである。現在、本属にはレモンザメ(Negaprion brevirostris)とシマレモンザメの(Negaprion acutidens)2種の現生種が知られている。両種は形態や生態がよく似ており、沿岸域を中心に生息する大型のサメである。

形態的特徴

両種とも体形はややずんぐりしており、幅広で鈍い吻(鼻先)を持つ。特徴的なのは大きな2つの背びれがほぼ同程度の大きさである点で、これが外見上の識別点の一つとなる。背側は黄褐色〜淡黄色がかった色調で、腹側は白っぽく、浅瀬での保護色として機能する。

  • 体長は成体で概ね2〜3.5 m程度に達する個体が多い(個体差あり)。
  • 歯は獲物を切り裂くのに適した形状で、硬骨魚甲殻類エイ、小型のサメなどを捕食するのに向いている。

生態と行動

Negaprion属のサメは主に温暖な沿岸域、河口、マングローブ、サンゴ礁周辺など浅い海域を好む。若齢個体はマングローブや浅瀬を保育場(nursery)として利用し、捕食や成長のための重要な生息地となる。成体は比較的定着性(場所性)を示す個体が多く、特定の沿岸域に長期間留まることが知られている。

繁殖

繁殖様式は胎生(胎盤を介した栄養供給を伴うもの)が主で、胎仔数や妊娠期間は種や個体により異なるが、一般に数頭〜十数頭の子を産む。多くは1回の出産ごとに数頭の仔を産み育てる。まれに、飼育下や孤立した個体群で単為生殖(パルテノジェネシス)が報告された例があるが、これは例外的な現象であり、自然状態での繁殖は通常の有性生殖が中心である。

分布

  • レモンザメ(Negaprion brevirostris):主に西大西洋域の沿岸、カリブ海、メキシコ湾などで見られる。浅海域や河口域に出入りすることが多い。
  • シマレモンザメ(Negaprion acutidens):インド太平洋域に広く分布し、沿岸のサンゴ礁や岩礁域、ラグーン周辺で見られる。

人との関係・保全

沿岸性で人の利用する海域に生息するため、漁業による混獲や沿岸開発による生息地の破壊、マングローブ伐採などが脅威となっている。肉やヒレを目的とした漁獲の対象となることもあり、地域によっては資源が減少している。一般に性成熟に時間を要し繁殖率が高くない種が多いため、回復が難しい点も保全上の課題である。

注意点

Negaprion属のサメは攻撃的性質で知られるわけではないが、浅瀬で獲物を捕らえる際や人間が刺激した場合に咬傷事故が起きることがあるため、野外で接触する際は注意が必要である。特に視界の悪い浅瀬や釣り餌周辺では予期せぬ接近が起きやすい。

まとめると、Negaprion属は沿岸域に適応した大型のサメであり、形態的特徴(幅広い吻、大きくほぼ同等の背びれ、黄褐色の体色)や沿岸生態、保育場としての浅海域利用が際立つ。資源管理と生息地保全が今後の保護において重要である。

レモンシャーク

レモンザメは2種のうち小型で、最大体長は3.4mに達するが、通常は体長2.4~3mの間で推移する。生まれた仔魚の体長は約24~26インチ。

レモンザメは、大西洋と太平洋の沿岸域の熱帯亜熱帯の浅瀬に生息する。サンゴ礁マングローブ、閉鎖的な、河口などでよく見られる。

シークレットレモンシャーク(Sicklefin lemon shark

Sicklefin lemon sharkは2種のうち大きいほうで、最大体長は3.8mに達する。生まれた仔魚の体長は約18~32インチ。

大陸棚や島嶼部に生息し、サンゴ礁や浅い砂底のラグーン、マングローブの湿地帯によく生息している。

種 類

  • レモンザメ
  • レモンザメ
  • †Negaprion eurybathrodon


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