シルトは、粒径が砂と粘土の中間にある粒状物質の一分類である。土壌や堆積物の両方に見られ、岩石や鉱物が機械的に砕かれて生じる。粗い砂と違い、乾いているときは滑らかで粉っぽく、ぬれると石けんのようにすべりやすい。こうした中間的な質感と水を保持する性質のため、シルトは地形の形成や土壌のふるまいに重要な役割を果たす。
特徴
シルトは組成ではなく粒径で定義され、一般には約0.002〜0.05ミリメートルの範囲に置かれるが、厳密な境界は体系によって異なる。主な性質は次のとおりである。
- 質感: 乾くと滑らかで粉っぽく、ぬれるとすべりやすく石けんのように感じられる。
- 保水性: 砂より多くの水を保持するが、排水はより遅く、そのため湿って冷たい土壌になりやすい。
- 養分のふるまい: 比較的肥沃なことが多いが、粘土ほど養分を強く保持しないため、肥沃度を保つ管理が必要になることがある。
- 侵食されやすさ: 露出すると水や風で運ばれやすく、氾濫原や三角州への堆積を起こしやすい。
形成と分布
シルトは、氷河、河川、風などによる岩石の物理的風化や摩砕によって形成される。河川は細かなシルトを下流へ運び、氾濫原や三角州に堆積させるため、広い範囲にシルト質の層ができる。氷河の摩砕で生じる同様の細粒物質はロックフラワーと呼ばれる。土壌中のシルトは、より大きな砂粒やより小さな粘土粒と混じり合い、シルト質ロームから粘土質シルトまで、さまざまな質感をつくる。
用途・管理・重要性
シルトの多い土壌は、締め固めや養分流出を防ぐように管理すれば、農業にとって生産的になりうる。実用的な管理としては、排水を改善すること、有機物を加えて土壌構造と養分保持力を高めること、表面の露出を抑えて侵食を減らすことが挙げられる。土木や建設では、締め固まりやすく水を保持しやすいため、基礎の安定や排水に影響を与え、課題となることがある。
区別と注目点
シルトは、粘土とは主に粒径で、砂とはより細かい粒と、ぬれたときの強いまとまりやすさで区別される。移動しやすいため、シルトは地形変化の主要な要因でもある。肥沃な氾濫原をつくる一方で、貯水池や水路の堆積にも寄与する。より詳しい技術的な定義や基準については、土壌分類、岩石と堆積物の用語、または粒度分析で説明される粒径測定法を参照するとよい。