ライオン・キング1½(ライオン・キング3:ハクナマタタ)は、2004年にアメリカで制作されたダイレクト・トゥ・ビデオのコメディーのアニメ映画で、ライオンキングシリーズの3作目にあたる作品である。本作は単純な続編ではなく、物語の視点を変えて描く前日譚(パラレル・ストーリー)であり、従来作と同じ世界観を別の角度から再構成している。3部作はいずれもウォルト・ディズニー・カンパニーのもとで制作された。

本作の主人公は、シリーズの人気キャラクターである架空の人物であるティモンとプンバァで、彼らがシンバと出会う以前の生い立ちや旅路、そして「ハクナ・マタタ」という哲学に至る経緯がコミカルに描かれる。作品はしばしば過去の映像や回想を交えながら進行し、オリジナル作品の出来事を裏側から別の視点で見せる構成や、第四の壁を破るようなメタ的なユーモアが特徴である。演出は軽快でテンポが良く、ファンに向けた小ネタやパロディが随所に散りばめられている。

上映時間はおよそ77分で、ナサン・レイン(ティモン役)やアーニー・サベラ(プンバァ役)らが主要キャストとして出演し、キャラクターの魅力を引き継いでいる(声優の一部はシリーズの他作から続投)。作品の映像スタイルは劇場版の雰囲気を踏襲しつつ、ビデオ作品らしい軽快さと親しみやすさを重視している。

本作は2004年2月10日にDVDおよび各種ビデオで発売され、日本を含む各国でホームエンターテインメント用に展開された(発売形式や地域によってタイトルが「ライオン・キング3:ハクナマタタ」とされることがある)。批評家や視聴者の反応は賛否両論で、ユーモアや主人公コンビの掛け合いは高く評価される一方、オリジナルの持つ重厚なドラマ性には及ばないとする意見もある。しかし、シリーズの世界観を拡げる楽しさや、家族向けの軽快な娯楽作品として広く親しまれている。