Wreck-It Ralphは、2012年のアメリカの3Dコンピュータアニメーションのコメディ映画である。ウォルト・ディズニー・アニメーション・スタジオが製作し、ウォルト・ディズニー・ピクチャーズが配給した。監督はリッチ・ムーア(Rich Moore)、製作はクラーク・スペンサー、脚本はフィル・ジョンストンとジェニファー・リーが担当し、音楽はヘンリー・ジャックマンが手掛けた。上映時間は約101分で、視覚的なディテールとゲーム世界の再現が高く評価された作品である。

物語は、レトロアーケードゲーム「Fix-It Felix, Jr.」の〈壊す役〉であるWreck‑It Ralph(声:ジョン・C・ライリー)を中心に展開する。彼は自分が常に悪役として扱われることに疲れ、「もう悪役にはなりたくない」「ヒーローになりたい」と願うようになる。ある日、彼は自分の価値を証明するためにメダルを手に入れようとゲームの世界を飛び出し、シューティングゲームの「Hero's Duty」やカラフルなレーシングゲーム「Sugar Rush」など、さまざまなゲーム世界を訪れる。そこで、レースゲームの未完成キャラクターであるヴァネロペ・フォン・シュウィーツ(声:サラ・シルヴァーマン)と出会い、二人は互いに助け合いながらゲームと居住者たちを守るために立ち向かう。

作中では、ゲームの仕様やルール、キャラクターの定位置(ヒーロー/悪役)といった「役割」をテーマに、友情や自己肯定感、変化を受け入れることの大切さが描かれている。また、アーケード文化やゲーム史へのリスペクトとして、多数のゲームに関するオマージュやパロディが散りばめられている点も特徴である。主要声優にはジョン・C・ライリー、サラ・シルヴァーマン、ジャック・マクブレイヤー(Fix‑It Felix Jr.役)、ジェーン・リンチ(Sgt. Calhoun役)、アラン・チューザック(King Candy役)やエド・オニールなどが参加している。

公開は2012年10月29日にワールドプレミアが行われ、米国では2012年11月2日に一般公開された。興行的にも成功を収め、世界興行収入はおおむね約4.7億ドルに達したと報じられている。批評面でも、独創的な設定、細部まで作り込まれたビジュアル、声優陣の演技が高く評価され、第85回アカデミー賞の長編アニメ映画賞にノミネートされた。

続編として『ラルフ・ブレイクス・ザ・インターネット(Ralph Breaks the Internet)』が制作され、2018年11月21日に公開された。続編では舞台がアーケードの外、インターネット世界へと広がり、現代のネット文化やオンラインにまつわるテーマを扱っている。