アレフ1(ℵ1)は、最小の非可算な無限基数を表す。基数は有限集合を超える集合の大きさを測るもので、ℵ1 は アレフ零(ℵ0)より厳密に大きい最初のそのような大きさである。

より正確には、ℵ1 は可算順序数全体の集合の濃度であり、その集合は通常 ω1 と書かれる。その集合自体は非可算であり、その濃度は定義により最小の非可算基数である。「濃度」は技術的な意味で用いられる用語で、入門については 濃度 を参照。

主な性質

  • 後続: ℵ1 は ℵ0 の次のアレフであり、最初の非可算アレフである。
  • 初期順序数: 対応する初期順序数は ω1 で、最初の非可算順序数である。
  • 正則性: 標準的な集合論では、ℵ1 は非可算共終数をもち、正則基数である。

歴史的には、アレフ記法はゲオルク・カントールの超限数の研究に由来する。20世紀の集合論の発展により、アレフと連続体(実数直線の大きさ)との関係が明確になった。2つの重要な結果は、連続体の濃度が ℵ1 に等しいかどうか、すなわち 連続体仮説 が、選択公理つきツェルメロ=フレンケル集合論の通常の公理からは決定できないことを示した。これはゲーデルとコーエンによって、異なる意味でその整合性と独立性が示された。

実際には、ℵ1 は数学のさまざまな分野で「可算」と「非可算」の境界を示すしきい値として現れる。位相幾何学や解析学では、非可算集合が関わるとある種の構成の振る舞いが変わることを示す。純粋集合論では、ℵ1 は基数算術、強制法、集合論的モデルに関する問いの中心にある。

覚えておくべき重要な違いは、ℵ1 が実数の濃度、つまり連続体と一致するとは限らないことだ。連続体は c と書かれ、2^{ℵ0} に等しい。連続体仮説は c = ℵ1、すなわち実数の濃度が ℵ1 であると主張するが、この命題は通常の集合論公理からは独立である。実数については 実数 を参照。なお、ℵ1 の次には、より大きい次のアレフである ℵ2 が続く。