ペンテコステ(πεντηκοστή ['ημέρα]、pentekostē [hēmera])とは、ギリシャ語で「50日目」を意味し、イギリスをはじめとする英語圏ではWhitsunWhitsundayWhit Sundayとも呼ばれる、キリスト教典礼年の祝日および季節の一つです。復活祭から50日目(昇天祭の木曜日からは10日目)にあたります。歴史的象徴的にも、ユダヤ教収穫祭であるシャブオットと関係があります。聖書「使徒言行録」に記されているように、イエスが死からよみがえった後に約束した通り、使徒たちやイエスに従う者たちに聖霊が与えられたことを記念する日である。この日、約3,000人の人々が洗礼を受け、多くの人がこの日をキリスト教会の本当のスタートとしました。

2019年のペンテコステの日の日付は、6月9日(西部)/6月16日(東部)です。

起源と聖書の記述

使徒言行録第2章は、復活祭の50日目に聖霊が降り、使徒たちがさまざまな言語で語り始め、多くの人々が悔い改めと洗礼を受けた出来事を伝えます。この出来事は、初代教会が公に、かつ宣教的に活動を開始した重要な転機とされます。また、ユダヤ教の収穫祭シャブオット(Shavuot)は、律法が与えられた記念日であり、収穫の祝祭でもあるため、歴史的・象徴的にペンテコステと結びつけられます。

日付の決め方

ペンテコステは復活祭(イースター)から数えて50日目です(復活祭を第1日目として数えるため、実際には復活祭から49日後の曜日に当たります)。したがって、復活祭の日付が年によって変わるため、ペンテコステの日付も毎年移動します。また、多くの教会伝統では昇天祭(復活から40日目)から数えて10日目にあたる日とも説明されます。

典礼上の意味と象徴

  • 聖霊の臨在:聖霊が風や火のようなしるしで現れたとされ、教会に神の力と導きが与えられたことを祝います。
  • 諸言語・宣教:使徒たちが異なる言語で語ったことは、福音が国境や文化を超えて広がることの象徴とされています。
  • 色と装飾:西方教会では典礼色として赤(聖霊と殉教の色)が用いられることが多く、東方教会でも緑や赤が用いられることがあります。
  • 洗礼と堅信式:多くの教会で新会員の洗礼や堅信(確認)の典礼がこの時期に行われる習慣があります。

習慣と典礼の変種

教派や地域によって習慣は異なりますが、代表的なものを挙げます。

  • 聖体礼拝や祈祷会での「聖霊降臨」の朗読と説教
  • 新洗礼者の祝福、堅信式(カトリックやプロテスタント)
  • 「ノベナ(九日間の祈り)」:昇天からペンテコステまでの祈りの期間が、後にノベナの起源となりました
  • 英語圏の呼称 Whitsun / Whitsunday は「White Sunday(白の主日)」に由来するとされ、改宗者が白い衣を着たことに関連づけられることが多い
  • 一部の国ではペンテコステ・マンデー(Pentecost Monday)が公休日になっていることもあります

西方教会と東方教会の違い

西方(ローマ・カトリック、プロテスタント)では、ペンテコステは教会暦上の重要な祝日の一つで、翌週に「三位一体主日(Trinity Sunday)」を祝う慣習があります。東方正教会でもペンテコステは大切な祭日であり、パスカ(復活祭)から続く復活節期の締めくくりとして位置づけられ、聖霊への賛歌や特別な典礼が行われます。

神学的・現代的意義

ペンテコステは単に過去の出来事の記念にとどまらず、現在の教会と信徒にとっても以下のような意味を持ちます。

  • 教会の使命:聖霊の力により福音を伝える宣教の始まりとしての自覚。
  • 一致と多様性:異言で語られた出来事は、言語や文化の違いを越えて一致する教会の理想を示唆します。
  • 個人的体験としての聖霊:祈りや献身、賜物(charisms)を通じて聖霊の働きを期待し、礼拝と奉仕に動機づけられる日です。

年ごとの日付と参考

ペンテコステの日付は復活祭に基づくため毎年変わります。復活祭が決まれば、そこから50日目を数えてください。例として、冒頭に示したように2019年は西方教会で6月9日、東方教会で6月16日でした。

ペンテコステは宗派や文化を越えて、教会の「公的な誕生日」として、また聖霊に導かれて世界に働きかける使命の再確認の日として、今日も多くのクリスチャンによって祝われています。