概要
バーベキュー(多くはBBQと略される)は、間接熱と煙を用いて肉を調理する一連の技法、設備、文化的慣習を指す。調理器具そのものを意味することもあれば、調理法を指すこともある。料理人はしばしば「バーベキューする」と言って、低温で長時間加熱し、スモーキーな風味を付けるとともに、かたい部位をやわらかくする調理を表す。
方法と設備
一般的なバーベキューの技法は、木材や木炭を燃やして生じる煙と間接熱を重視する。代表的な設備にはグリル、スモーカー、ピットがあり、ガス式や電気式の機器もあるが、伝統的な燻製の風味とはやや結びつきにくい。広く使われる器具の種類には次のようなものがある。
- 長時間を低温で調理するためのオフセットスモーカーやピット
- 直火焼きと間接燻製の両方に使える木炭グリルやケトルグリル
- 熱と水分を保つカマド型のセラミック調理器
- 手軽さを重視した携帯型のガス式・電気式バーベキュー
器具や付属品の概要は、バーベキュー機器を参照するとよい。
歴史と地域的発展
英語の「barbecue」は、カリブ海地域で木製の高い台の上に肉を置き、ゆっくり加熱する方法を指したタイノ語のbarbacoaに由来すると考えられている。ヨーロッパ人入植者がこれらの技法を取り入れ、各地で独自の伝統が発展した。アメリカ合衆国では、テキサス、カロライナ、メンフィス、カンザスシティなどの地域スタイルがあり、好まれる部位、ソース、燻煙材が異なる。この調理法はオーストラリアをはじめ、屋外での食事が社交生活の中心となる多くの国でも一般的である。地域ごとの注記はオーストラリアのバーベキューや米国のバーベキューを参照。
部位、風味、提供
バーベキューでは、ブリスケット、豚肩肉、リブのような、結合組織の多いかたい部位がよく使われる。これらは「low and slow」、つまり低温でじっくり火を通すことでやわらかくなる。味付けには、スパイスのドライラブ、マリネ、ソースがあり、ソースはトマトベース、ビネガーベース、マスタードや胡椒を強く効かせたものなどがある。肉やソースの下ごしらえについては、肉の下準備に関する資料が役立つ。
社交性と競技性
バーベキューは家庭料理にとどまらず、強い文化的役割を持つ。夏の集まり、祭り、審査付きの競技会では、地域ごとのレシピや技法がたたえられる。温度管理、交差汚染の回避、肉を安全な焼き上がりにすることなどの安全面は、アマチュアにとってもプロのピットマスターにとっても重要な実務上の課題である。
代表的な違い
バーベキューはしばしばグリル料理と対比される。グリルは高い直火で短時間加熱するのに対し、バーベキューは低い温度で、より長い時間をかけ、煙を生かす点に重点がある。またこの語は、簡単な庭先の焼き物から、熟練した専門家が行う本格的なピットスモーキングまで、幅広い実践を含んでいる。