シティ・オブ・マンチェスター・スタジアム(City of Manchester Stadium)は、イギリスのマンチェスターにある多目的スタジアムで、現在は一般にエティハド・スタジアム(Etihad Stadium)、略してCOMSやイーストランズとも呼ばれています。2002年のコモンウェルス・ゲームズ開催のために建設され、後にサッカー専用(主にマンチェスター・シティの本拠地)として転用されました。
建設と設計
スタジアムは英国のエンジニアリング企業であるArupが設計し、建設はJohn Laingによって行われました。大会用施設として総額約1億1000万ポンドを投じて建設され、当初は陸上トラックを備えた大会仕様の競技場として計画されていました。外観は典型的なお椀型のボウル構造で、観客視界や音響を考慮した設計がされています。
サッカースタジアムへの転換とマンチェスター・シティの移転
コモンウェルス・ゲームズ終了後、スタジアムはサッカー仕様へ改修され、座席配置や観客席の増設、ピッチ周りの整備が行われました。これにより同スタジアムはプロサッカークラブの本拠地に適した施設へと生まれ変わります。マンチェスター・シティF.C.は2003年に旧本拠地のメインロードから移転し、クラブと市当局との間で250年のリース契約を結びました。
構造・収容能力・ピッチ
スタジアムは大きく分けて2層構造のメインフロアを持ち、サイドスタンドとゴール裏に沿って第3レベルがある箇所もあります。屋根は観客席を覆う形で設計されており、観客の視認性や音の反響に配慮されています。標準的なピッチ寸法は105m × 68mです。
2010/2011年シーズンの開幕時点では、同スタジアムはFAプレミアリーグで3番目に大きく、イギリス国内でも上位に入る約55,097席の収容能力を持っていました。クラブは以降も段階的な拡張や周辺整備を続けています。
主な記録・大会
- 2008年5月14日には、UEFAカップ決勝戦が開催されました。
- サッカーの公式戦における最多動員記録は、2016年2月6日のマンチェスター・シティ対レスター・シティ戦での54,693人(観客数)とされています。
- リーグ戦、国内カップ、欧州大会、国際親善試合の開催に加え、コンサートや各種イベントにも利用されています。
名称(ネーミングライツ)とクラブの施設拡張
クラブは市との協力のもとスタジアム周辺を総合的に再開発し、クラブ施設や地域活性化を進めてきました。2010年3月、マンチェスター・シティはマンチェスター市議会とスタジアム周辺の土地の再開発を認める協定を締結し、スタジアムの座席数を将来的に約6万席に増やす計画などが検討されました。具体的な工事は2010年9月に開始され、以降クラブは追加の拡張や再契約に関する話し合いを続けています。
また、2011年には航空会社との命名権契約により通称がエティハド・スタジアムとされ、以降スタジアムはクラブの「エティハド・キャンパス(Etihad Campus)」の中心施設として、選手育成やコミュニティ施設と一体になった再開発が進められています。
交通アクセスと周辺施設
- スタジアムはマンチェスター中心部の東側(Eastlands)に位置し、公共交通機関でのアクセスが良好です。最寄りの主要交通拠点からトラム(Manchester Metrolink)、バス、タクシーなどでアクセスできます。主要な鉄道駅(例:Piccadilly)からはトラムやシャトルバスで簡単に到着できます。
- 周辺にはクラブのトレーニング施設や商業施設、レストラン、ホテルなどが整備され、試合日には多くのファン向けサービスが提供されます。
地域への影響と評価
当スタジアムの建設・再利用は、東マンチェスター地域(イーストランズ)の再開発と雇用創出に大きく寄与しました。スポーツイベントだけでなく大型コンサートや地域イベントの開催により、経済波及効果も生んでいます。設計面では大会仕様からサッカー専用スタジアムへと柔軟に転換できる設計が評価されています。
今後の展望
クラブは引き続きスタジアム周辺の開発計画を進め、観客体験の向上や収容能力の拡大、練習環境やファン向け施設の充実を図る方針です。今後も国内外のビッグマッチや多目的イベントの舞台として重要な役割を担い続ける見込みです。





