概要
一角形は、ヘナゴン(henagon)またはモノゴン(monogon)とも呼ばれ、1本の辺と1つの頂点だけをもつと定義される理論上の多角形である。名称は「1」と「角」を意味するギリシア語の語根に由来し、多角形とみなせる範囲の境界を考えるうえで役立つ。もっとも、平坦なユークリッド平面では、通常の非退化な多角形として実現することはできない。
ユークリッド幾何で退化とされる理由
定義上、一角形には1つの辺と1つの角(頂点)がある。しかし、普通の多角形は直線線分が複数の異なる頂点でつながって閉路をつくるので、1本の直線線分だけでは、1つの異なる端点しかもたない閉じた図形にはなれない。このため、一角形は古典的な幾何学や標準的なユークリッド幾何学では、単純な多角形として描くことができないとされる。平面で1辺の多角形を無理に考えると、辺が点に潰れて退化するか、辺を始点に戻る曲線の閉路として扱う必要があり、どちらも多角形の通常の線分モデルから外れる。
一角形が意味をもつ文脈
ユークリッド幾何では障害があるものの、1辺の多角形という考え方は、いくつかの場面で意味をもつ。
- 球面や他の非ユークリッド幾何では、1本の測地線弧、または閉じた曲線に囲まれる多角形を定義できるため、一角形に対応するものが曲面上に現れうる。こうした図形の構成例がある。
- 組合せ位相幾何学やグラフの埋め込みでは、埋め込まれたグラフの1つの面が1本の辺やループに接していることがあり、この組合せ的な面は平面マップの記録上、モノゴンとして扱われる。
- 代数的・位相的な文脈で用いられる抽象多角形の定義では、1-gonや2-gon(ダイゴン)が形式的対象として認められ、数え上げや分類に役立つ。
例、区別、注目点
一角形は、内角が1つしかないため、形式上は自明に正多角形である。関連するダイゴン(2辺・2頂点)も、ユークリッド平面では同様に実現できないが、2本の大円弧で囲まれるレンズ状領域として球面上に自然に現れる。多角形理論では、一角形は退化した場合や極限的な場合として扱われることがある一方、別の枠組みでは、組合せ論的または位相的な意味をもつ正当な対象として扱われる。関連する考え方への簡潔な導入としては、多角形、辺、そして退化極限を考える際の無限遠点の意味に関する議論がある。
この用語は複数の数学分野で使われるため、一角形を不可能なものとして退けるか、退化図形とみなすか、あるいは有用な形式的構成として受け入れるかは文脈によって決まる。さらに読むなら、多角形の定義や、非ユークリッド的・組合せ論的な設定における1辺・2辺の図形に関する概説が参考になる。ユークリッド。角と境界に関する議論:形状理論。