モンステラとは?特徴・種類・原産地と育て方ガイド

モンステラの特徴・種類・原産地から初心者向け育て方までを写真付きで解説。室内栽培のコツや増やし方、よくあるトラブル対策も詳しく紹介。

著者: Leandro Alegsa

モンステラは、草花植物ので、現在では世界で約60種が知られています。属はアケ科に属しています。もともとは中南米の熱帯地域に自生しており、熱帯雨林の樹上や地面近くで成長する種類が多く見られます。

モンステラの植物形態は多様ですが、全般にハーブや常緑のつる性のものが多く、他の樹木に絡みついてよじ登る性質があります。大型になる種では樹上で高さ数メートル、条件が良ければ約20mに達することもあります。植物はまた、空中の根を伸ばして支えにし、登っている木の枝のフックとして作用します。地面に向かって伸びる根は土中に着生して植物を安定させます。葉は革質で光沢があり、深い緑色を呈するものが多く、成長に伴って裂け目や穴(葉の切れ込み=「フィネストレーション」)が生じる種が多いのが特徴です。これらの切れ込みは光や風を通す役割があると考えられています。花はスパディックスと呼ばれる特殊な花序で咲き、種によっては食用の果実を持つものもあります。

現在は観葉植物として世界中で人気があり、多くの人が室内で観葉植物として栽培しています。モンステラ・デリシオーサは、バナナパイナップルの中間のような風味とされる果実をつけるため、一部で果樹的に栽培されることもあります。また、白や黄色の斑入り(バリエガータ)や小型種など、多くの園芸品種が流通しています。

一方で、モンステラは元来の分布域外で野生化し、自然植生に影響を与える地域もあります。例えばポルトガルマデイラモロッコインドマレーシアの一部、フロリダなどで野生化が報告されています。

主な特徴

  • つる性・着生性:樹木に絡みついて成長する性質があり、空中根で支えます。
  • 葉の切れ込み(フィネストレーション):成長に伴い葉に穴や裂け目が入る種が多く、独特の景観をつくります。
  • 大型化:品種によっては屋外で非常に大きく成長しますが、室内栽培では剪定や鉢サイズで調整できます。
  • 花と果実:スパディックス型の花序をつけ、種によっては食べられる果実をつけます(ただし多くの種は有毒成分を含みます)。

代表的な種類(園芸でよく見るもの)

  • Monstera deliciosa(モンステラ・デリシオーサ)— 大型で葉が切れ込む代表種。果実が知られる。
  • Monstera adansonii(アダンソニー)— 小型で葉に穴(アダンソニー孔)が多く開く。
  • Variegated forms(斑入り品種)— 葉に白や黄色の斑が入る観賞価値の高い園芸品種。
  • その他:M. obliquaなど希少種も存在し、流通する種類は多様です。

育て方の基本

置き場所:明るい間接光を好みます。直射日光(特に正午頃の強い光)は葉焼けの原因になるため避け、明るい室内窓辺や半日陰が適します。斑入り品種はより明るい場所を好みます。

水やり:春〜秋の生育期は、鉢土の表面2〜3cmが乾いてからたっぷり与えます。冬期は生育が緩慢になるため控えめにして過湿を避けます。水はけの良い用土と適切な鉢底穴が重要です。

用土:通気性と排水性の良い土を好みます。市販の観葉植物用培養土にパーライトや鹿沼土、オーキッドバークを混ぜると良い結果が出ます。着生性を利用する場合は、ココピートやヤシ繊維を使った混合土も向きます。

温度・湿度:適温は概ね18〜27℃。10〜15℃以下になると生育が鈍るので寒さに弱い点に注意。湿度は高め(50〜70%程度)を好みますが、室内暖房下でも順応します。乾燥する環境では葉水や加湿器で補うと良いでしょう。

支柱・誘引:大型化する種はモスポールや支柱を立てて誘引すると葉が大きく育ち、見た目も安定します。空中根を支柱に巻きつけると根付きが良くなります。

肥料:春から秋の生育期に液体肥料を月1回程度、または緩効性肥料を置き肥で与えます。過度の施肥は避け、冬期は施肥を控えます。

増やし方(挿し木・取り木)

  • 茎の節(ノード)を含む切り枝を水差しや挿し木用の土に挿して発根させる方法が一般的です。発根しやすいのは春〜夏。
  • 空中で根を出す取り木(エアレイヤリング)も有効で、大型個体の更新や株分けに使えます。
  • 切り戻しや新しい挿し木は成長期に行うと成功率が高いです。

注意点・トラブル対策

  • 有毒性:多くのモンステラはシュウ酸カルシウム(calcium oxalate)を含み、誤食すると口や喉の刺激、吐き気を引き起こすことがあります。ペットや小さな子どものいる家庭では置き場所に注意してください。
  • 害虫:ハダニ、アブラムシ、カイガラムシ、ハダニ類が発生することがあります。見つけ次第、拭き取りや適切な薬剤・石鹸水で対処します。
  • 病気:過湿による根腐れが主な問題です。鉢底から水が抜けること、土が常に湿りすぎないことを確認してください。
  • 外来種化の可能性:栽培種が栽培地外で繁殖し、在来植生に影響を与える例があるため、気候に適した地域では廃棄や移植に注意が必要です。

まとめ

モンステラは育てやすくインテリア性が高い観葉植物として人気がありますが、株ごとに成長習性や光の好みが異なるため、植え替え・支柱立て・剪定で形を整えながら育てると美しく保てます。湿度と通気、適度な光と水やりに気をつけ、冬の低温と過湿を避ければ初心者でも比較的容易に楽しめます。

質問と回答

Q:モンステラ属とは何ですか?


A:モンステラ属は、約60種が存在する花卉です。

Q:モンステラ科とは何ですか?


A:モンステラは、アオギリ科モンステラ属に属します。

Q:これらの植物は、もともとどこにあったのですか?


A:もともと中南米の熱帯地方に生息していた植物です。

Q:背丈はどのくらいになるのでしょうか?


A:高さは20mくらいまで伸びます。

Q:気生根は何に使うのですか?


A:気生根は、植物が登る木の枝のフックの役割を果たし、また、植物を支えるために地面まで伸びています。

Q:食べられる種類もあるのですか?


A:はい、果実が食べられる種類もあります。

Q: これらの植物が自生しているのは、世界のどこでしょうか?


A:ポルトガル、マデイラ、モロッコ、インドやマレーシアの一部、フロリダなどで自生が始まっている植物です。


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