2008年アメリカ合衆国大統領選挙は、2008年11月4日に行われた政治的イベントである。この日、アメリカ合衆国大統領と副大統領が選出された。民主党のバラク・オバマ氏がジョン・マケイン氏を破り、アフリカ系アメリカ人として初めて大統領に就任した。2009年1月20日に大統領に就任した。アメリカ合衆国の大統領選挙では、270の選挙人票を獲得しなければ勝利することができない。

候補者と副大統領候補

主要な対立候補は、民主党候補のバラク・オバマ(イリノイ州選出上院議員)と、共和党候補のジョン・マケイン(アリゾナ州選出上院議員)だった。オバマの副大統領候補はジョー・バイデン(上院議員)で、マケインの副大統領候補は当時アラスカ州知事のサラ・ペイリンであった。民主党予備選ではヒラリー・クリントンとの激しい争いが続き、最終的にオバマが指名を獲得した。

主要争点と選挙戦の特徴

  • 経済危機:2008年はリーマン・ブラザーズの破綻をはじめとする金融危機(いわゆる大不況)が進行しており、雇用や住宅市場、金融安定性が有権者の最大の関心事となった。経済対策や規制の在り方が争点の中心だった。
  • イラク戦争・安全保障:イラク戦争の継続とアフガニスタン政策、テロ対策など安全保障政策も重要な争点であった。
  • 医療・教育・中産階級支援:医療保険制度改革、教育費・大学生支援、税制・社会保障などで有権者の支持を争った。
  • メッセージと戦術:オバマ陣営は「Change(変革)」を訴え、ネットを活用した草の根運動と小口献金で資金を集めるなど革新的な選挙運動を展開した。若年層や有色人種の動員に成功した。
  • 副大統領候補の影響:ペイリンの指名は保守派の熱狂的支持を呼ぶ一方で、経験不足を理由に批判も浴び、選挙戦の話題を大きくした。

選挙結果

総票と選挙人票の主な数字は以下の通りである。バラク・オバマは選挙人365票、ジョン・マケインは173票を獲得した。全国の得票ではオバマが約6,949万票(約52.9%)、マケインが約5,995万票(約45.7%)を得た。

オバマはオハイオ、フロリダ、ペンシルベニアなどの重要なスイング州に加え、従来は共和党が強かった州(例:インディアナ、バージニア)でも勝利を収め、選挙地図を塗り替えた。

選挙の意義と余波

  • 史的意義:オバマはアフリカ系アメリカ人として初の米国大統領に選出され、国内外で大きな象徴的意味をもった。
  • 政治潮流の変化:若年層や都市部の有権者の動員、インターネットを中心とした資金集めと情報発信がその後の選挙戦術に影響を与えた。
  • 政策的課題:就任後すぐに金融危機への対処、景気刺激策、医療制度改革など大きな政策課題に直面した。
  • 両党への影響:共和党内ではペイリン指名の是非や候補選定のあり方が議論され、民主党は多様な支持基盤を拡大したことで党内外の期待が高まった。

選挙夜とその後

選挙当夜、主要な新聞・放送は段階的に各州の当確を報じ、決着が付くとジョン・マケインはオバマの勝利を受け入れて敗北を認め、祝意を伝えた。オバマは2009年1月20日に正式に第44代アメリカ合衆国大統領として就任した。

2008年の選挙は、象徴的な意義とともに戦略・技術面での変化を促し、以後のアメリカ政治に長期的な影響を与えた重要な出来事である。