ロワール=エ=シェール県は、フランスの中央部、サントル・ヴァル・ド・ロワール県に属するである。県名は、県内を流れる2つの川、ロワール川とシェール川にちなんで付けられた。

県はブロワで、ロモランタン-ランチュネーとヴァンドームに2つの県がある。

概要(地理・気候)

ロワール=エ=シェール(Loir‑et‑Cher)はフランス中央部に位置し、サントル=ヴァル=ド=ロワール地域圏の一部です。県内はロワール川とシェール川が流れる穏やかな流域と、南部のソローニュ(Sologne)と呼ばれる森と湖沼が広がる自然地帯が特徴です。気候は大陸性と海洋性の中間で、春から秋にかけて観光に適した穏やかな気候になります。

歴史の概略

この地域は中世から王家や貴族の居城(シャトー)が多く築かれ、ルネサンス期にかけて文化的に発展しました。ロワール渓谷は「フランスの庭」と称され、多くの城館や庭園、歴史的集落が保存されています。近代以降は農業、狩猟、林業が地域経済の柱となり、観光業が重要な役割を担うようになりました。

主要都市・見どころ

  • ブロワ(Blois):県都で歴史ある旧市街とブロワ城(Château de Blois)。城は異なる建築様式が混在し、城内博物館や展望も楽しめます。
  • シャトー・ド・シャンボール(Chambord):世界的に有名なルネサンス様式の大城。庭園や広大な敷地はハンティング・ロッジとしての歴史を感じさせます。
  • シェヴルニー(Cheverny):内部が公開されている美しい私邸。近年は漫画「タンタン」のムッシュ・ハドックの城のモデルともされ、家族連れにも人気です。
  • ショモン=シュル=ロワール(Chaumont‑sur‑Loire):城と国際庭園フェスティバル(Festival des Jardins)が開催されることで知られます。
  • ヴァンドーム(Vendôme):歴史的中心街と修道院跡、石造建築が美しい町。
  • ロモランタン=ランチュネー(Romorantin‑Lanthenay):ソローニュ地域の中心に位置し、自然や野生動物観察の拠点。

自然・アウトドア

南部のソローニュは森林と池が点在するハンティングやバードウォッチングの名所。ロワール川沿いはサイクリングルート「La Loire à Vélo」の一部が通り、ゆったりとしたサイクリングやカヌー、川沿いの散策が楽しめます。春から秋にかけて野外でのアクティビティが充実します。

食文化・特産品

ロワール=エ=シェール周辺はロワールワイン圏に含まれ、近隣で生産される白ワインやロゼ、軽めの赤が楽しめます。また、県内のSelles‑sur‑Cher(セル=シュル=シェール)などはヤギ乳チーズ(Selles‑sur‑Cher AOC)で有名です。狩猟肉や淡水魚を使った郷土料理も多く、地元の市場で季節の食材を味わうのも旅の楽しみです。

アクセスと交通

  • パリから:列車(TERや一部はパリ・オステルリッツ発)でブロワやヴァンドームへアクセス可能。所要時間は列車種別により異なりますが、日帰り圏内です。
  • 車:A10高速道路(パリ〜ボルドー)やA85などが利用でき、県内の主要観光地へは車での移動が便利です。レンタカーで複数のシャトーや自然地帯を回るのが効率的です。

観光のコツ・実用情報

  • 主要シャトーはハイシーズン(夏)に混雑します。午前早めや平日の訪問、オンラインでの事前チケット購入をおすすめします。
  • 自転車で回る場合はルートの起伏や距離を事前に確認し、飲料や簡単な補給を用意してください。
  • 保存状態の良い地方市場で地元産チーズやワイン、パンを買ってピクニックをするのも良い体験です。

まとめ

ロワール=エ=シェール県は、歴史的な城館群、豊かな自然、ゆったりした田園風景が調和した地域です。文化遺産とアウトドアの両方を楽しめるため、短期旅行でも周遊がしやすく、ゆっくり滞在して地域の食や自然を味わうのもおすすめです。