アルファルファ(Medicago sativa)とは?原産・特徴・家畜飼料としての利用
アルファルファ(Medicago sativa)の原産・特徴から栽培法、栄養価や家畜飼料としての利用法までわかりやすく解説。導入地域や活用ポイントも紹介。
アルファルファ(Medicago sativa)は、マメ科の顕花植物の一種である。ルツボグサとも呼ばれる。近東および中央アジアが原産である。ヨーロッパ、中央アフリカ、中国、北アメリカ、南アメリカにも導入されている。アルファルファは作物である。家畜の飼料として利用される。
特徴
アルファルファは多年草で、株はよく発達した主根(タップ根)を持ち、乾燥耐性が高い。葉は三出複葉(小葉が3枚)で、春〜秋にかけて紫〜青紫色の蝶形の花を多数つける。品種により草丈や開花期、耐寒性・耐暑性が異なるが、一般に成長が早く栄養分に富む牧草として評価される。
栽培と生育条件
- 土壌:排水性の良い中性〜弱アルカリ性土壌を好む(pHおよそ6.5〜7.5)。粘土質でも管理次第で栽培可能。
- 水分:適度な潅水で高収量が得られるが、深根性のため乾燥に比較的強い。
- 窒素固定:根粒菌(例:Sinorhizobium属)と共生して大気中の窒素を固定するため、窒素肥料の需要が低く、輪作や緑肥としても有用。土壌改良に寄与する。
- 播種・管理:播種前に根粒菌の接種(コーティング)を行うと初期生育が良くなる。適切な刈り取り管理で株の更新を促し、寿命を延ばす(通常3〜7年程度)。
利用法と栄養価
- 家畜飼料:乾草(ヘイ)、サイレージ、ペレットとして広く利用される。タンパク質含量が高く、消化性にも優れるため乳牛、肉牛、羊、馬などに適する。
- 栄養成分:生育期や品種によるが、粗タンパク質は約15〜25%、消化性エネルギーも高い。ビタミンやミネラルも豊富で、飼料としての価値が高い。
- その他の利用:緑肥、被覆作物、蜂蜜の蜜源、土壌改良材としても利用される。健康食品やサプリメントとして人間向けに加工されることもある。
収穫と保存
適切な収穫時期は開花前後で、若いうちに刈り取るほど栄養価は高いが収量は少なくなる。刈り取りは複数回(年に数回の切り返し)行い、乾燥してヘイにするか、サイレージにする。保存時は湿気や発熱に注意し、品質低下や発酵不良を防ぐ必要がある。
病害虫と注意点
- 主な害虫:アルファルファチョウやハマキムシ、アブラムシ、アルファルファイモムシ(地域により異なる)。
- 病気:根腐れ(フザリウム、ピシウムなど)、立枯病、ウイルス病、葉枯病などがある。輪作や土壌管理、耐病性品種の選択で対処する。
- 給餌上の注意:アルファルファは高タンパクで柔らかいため、反芻動物(牛・羊)に単一で大量に与えると「膨満(bloat)」を起こすことがある。通常は混合飼料にする、あるいは給餌管理(少量ずつ与える、抗膨満剤の使用など)で対策する。
主な品種と利用地域
品種は耐寒性や耐乾性、収量、病害抵抗性などで選ばれる。北米や欧州では乳牛用の高収量品種が多く栽培され、乾燥地域では耐乾性の強い系統が使われる。日本でも各地で導入・栽培され、北海道から暖地までそれぞれ適する品種がある。
まとめ
アルファルファ(Medicago sativa)は、高栄養価の多年生牧草であり、家畜飼料としてだけでなく土壌改良や緑肥、蜜源としての価値も高い作物である。適切な土壌管理と病害虫対策、給餌管理を行うことで長期にわたり高い生産性を発揮する。
栄養価
アルファルファはタンパク質、カルシウムなどのミネラル、ビタミンB群、ビタミンC、ビタミンD、ビタミンE、ビタミンKを多く含みます。アルファルファの天日干し草はビタミンDの供給源であることが分かっており、48 ng/g (1920 IU/kg) ビタミンD2 と 0.63 ng/g (25 IU/kg) ビタミンD3 。ビタミンD2 とビタミンD3 はアルファルファの芽に含まれているという記述がありますが、検証待ちのようです。ジャイナ教の菜食主義ではキノコ類は禁止されているので、アルファルファはジャイナ教徒がビタミンD2 のサプリメントを作るために利用できる唯一の材料として知られているのです。

発芽したアルファルファの種
質問と回答
Q: アルファルファとは何ですか?
A: アルファルファは、家畜の飼料となる作物です。
Q: アルファルファの学名は何ですか?
A: アルファルファの学名は Medicago sativa です。
Q: アルファルファの別名は何ですか?
A:アルファルファの別名はルツェルンです。
Q: アルファルファの原産地はどこですか?
A: アルファルファの原産地は中近東と中央アジアです。
Q:アルファルファは世界のどこに導入されたのですか?
A: アルファルファはヨーロッパ、中央アフリカ、中国、北米、南米に導入されています。
Q:アルファルファは何科の植物ですか?
A: アルファルファはマメ科に属します。
Q:アルファルファは主に何に利用されるのですか?
A: アルファルファは主に家畜の飼料として使われています。
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