ジョン・スティーブン・パイパー(John Stephen Piper、1946年1月11日、テネシー州チャタヌーガ生まれ)は、改革派バプティストの神学者説教者著述家である。長年にわたり、ミネソタ州ミネアポリスのベツレヘム・バプティスト教会の説教担当牧師を務め(在任期間は主に1980年から2013年まで)、幅広い著作と説教活動を通して国際的な影響を与えている。

学歴と経歴

パイパーはウィートン大学で学士号を取得後、神学を学び、さらに博士号を取得している。学問的背景と説教学の経験を生かして、教会での長年の牧会のほか、講演・セミナー・ゲスト教授として諸教会や神学校で教えることも多い。著述活動と説教録音は広く流布され、英語圏を中心に多くの信徒や指導者に読まれている。

神学と中心的な考え

パイパーは改革派神学(カルヴァン主義)的立場に立ち、信仰生活における「神の栄光」と「人の喜び」を結びつけて論じることで知られる。彼が提唱した概念の一つにChristian Hedonism(日本語では「キリスト教的快楽主義」と訳されることがある)があり、その有名な表現に「神が最も栄光を受けるのは、私たちが最も神に満足しているときである」というものがある。これは、真の信仰は神への喜びを追求することと不可分であるとする主張で、多くの読者に影響を与えた。

著作と活動

パイパーは多数の書籍と論考を発表しており、代表的な著作にはDesiring Godをはじめ、The Pleasures of GodFuture GraceDon't Waste Your Lifeなどがある。これらの著作は信仰生活、説教、神学的省察、倫理的実践に関する実践的な洞察を提供している。

また、彼は自身の著書Desiring Godにちなんで名づけた福音宣教団体Desiring Godを設立し(活動は書籍・説教の普及、オンラインでの資源提供、会議の開催などを含む)、説教録音、記事、ポッドキャスト、翻訳資料などを通して世界中の教会や個人に向けて無料で資源を提供している。

影響と評価

パイパーの説教と著作は、改革派系の教会や保守的なプロテスタントの範囲で広く読まれ、若手牧師や信徒の霊的形成に大きな影響を与えてきた。賛同を得る一方で、神学的立場や社会的な発言について議論を呼ぶこともあるが、現代の福音主義における重要な思想的人物の一人として位置づけられている。

現在も彼の説教や著作は多くの言語に翻訳され、オンラインで広くアクセス可能であるため、研究や信仰生活の参考資料として引き続き利用されている。