内海とは、大陸の一部を覆う浅い海のことで、エペリアル海や大陸海とも呼ばれています。内海は一般に海洋の深部と比べて浅く、陸地と海洋の中間的な性質をもち、堆積作用が活発で生物化石が良く保存される場所でもあります。

特徴

  • 浅い深さ:一般に数十メートルから数百メートル程度の浅海域で、深海盆と比べて水深が小さい。
  • 半閉鎖的:外洋との水交換が限定されることが多く、塩分や温度が変動しやすい。
  • 堆積作用が活発:陸から供給される堆積物が溜まりやすく、厚い堆積層を作る。これが化石や石油・天然ガスの堆積源になる場合がある。
  • 生物多様性と生産力:浅く光が届くため一次生産が高く、生物群集が豊富になることが多い。
  • 地質学的には、表層海が大陸プレートの上に存在することが多い点で特徴づけられるが、内海はより閉鎖的である点が重要です。

形成過程

内海ができる主な原因は次の2つに大別されます。

  • 海面の上昇(優勢な海面):氷床の融解や熱膨張などで世界的な海面が上昇すると、海が陸へ侵入し内陸部を覆います(海進)。この際に一時的または長期的に浅い内海が形成されます(海面が高い状態)。
  • 地殻の沈降や凹地の形成:地殻変動によって広い盆地が形成されると、そこに海水が入り込み内海が生まれることがあります。沈降は地殻伸張(リフト)や沈み込み帯に伴う背弧盆地、熱的収縮による熱沈降など様々なメカニズムで起こります。

これら二つの要因が組み合わさることも多く、海進と地殻沈降のタイミングや持続性が内海の規模や存続期間を決めます。長期間にわたると堆積物で浅くなり、やがて陸化することもあります。

主な例と歴史的事例

  • 過去の大規模内海:古生代・中生代には広大な内海が存在しました。例えば、現在の北アメリカの大部分はジュラ紀に一時的にサンダンス海と呼ばれる内海に覆われていました。さらに白亜紀には、内陸を東西に横断する西内海水路(Western Interior Seaway)が広がり、多くの海生生物化石が堆積しました。
  • 現代の例:現在の内海的な海域としてはバルト海でが挙げられます。バルト海は外洋との連絡が狭く、塩分濃度や水循環に特徴があります。
  • 大陸棚上の浅海との比較:北海は典型的な内海とは言えませんが、大陸棚の上に位置する浅海であるため、エペリアル海(大陸上の浅海)と似た性質を示します。
  • ハドソン湾と比較:ハドソン湾は平均深度が約100フィート(約30メートル)と浅く、しばしば内海に近い性質を持つと考えられます。これに対して例えばベンガル湾は最大深度が約2600メートルと深く、典型的な外洋性海域です。

まとめと留意点

内海(エペリアル海)は、浅く閉鎖的で堆積作用が顕著な海域であり、地球の海水準変動や地殻変動と密接に関連して形成されます。化石や堆積資源の重要な供給源である一方、塩分や生態系の変動に敏感であり、過去の気候や地殻変動の痕跡を読み取る手がかりにもなります。