相対長調・相対短調とは:調号が同じメジャーとマイナーの関係

相対長調・相対短調の基礎と見つけ方を図解で解説。調号が同じメジャーとマイナーの関係、具体例や五度圏一覧で楽譜理解が深まる。

著者: Leandro Alegsa

長調の曲の場合、相対短調は同じ調号を持つ短調を意味します。これは、最初のスケールの6番目の音を取って、その音から始まる短音階を演奏することで見つけることができます。したがって、イ短調はハ長調の相対的短調となります(ハ長調とイ短調は調号が同じで、シャープやフラットはありません)。ハ長調は、イ短調の相対的長調と呼ばれます。

相対長調・相対短調の見つけ方(簡単なルール)

  • 長調から相対短調を見つける:その長調の6番目の音を調べ、その音を主音(トニック)とする短調が相対短調です。別の簡単な方法としては、長調の主音から半音3つ下(長三度下)に移動すると相対短調の主音になります。例:ハ長調(C)→6番目はイ(A)→イ短調(A minor)。
  • 短調から相対長調を見つける:短調の主音から半音3つ上(短三度上)に移動すると相対長調の主音になります。例:イ短調(A)→上に3半音でハ(C)→ハ長調(C major)。
  • 共通点:相対調のペアは必ず同じ調号(シャープやフラットの数と配置)を持ちます。ただし、短調では実際の演奏や表記で和声的短音階・旋律的短音階のために7度(導音)や6度が上げられることがあります。
  • 注意:相対調(relative keys)と同主調(parallel keys)は違います。相対調は調号が同じで主音が異なる(例:ハ長調とイ短調)、同主調は主音が同じで調号が異なる(例:ハ長調とハ短調)です。

相対的なマイナー/メジャーペア(5分の1の輪の=五度の輪の順)

下は五度の輪に沿って並べた、主要な長調とその相対短調の完全リストです。右側に調号(シャープまたはフラットの数)を示します。

  • ハ長調 / イ短調(C major / A minor) — 調号: なし(0)
  • ト長調 / ホ短調(G major / E minor) — 調号: ♯1(F♯)
  • ニ長調 / ロ短調(D major / B minor) — 調号: ♯2(F♯, C♯)
  • イ長調 / 嬰ヘ短調(A major / F♯ minor) — 調号: ♯3(F♯, C♯, G♯)
  • ホ長調 / 嬰ハ短調(E major / C♯ minor) — 調号: ♯4(F♯, C♯, G♯, D♯)
  • ロ長調 / 嬰ト短調(B major / G♯ minor) — 調号: ♯5(F♯, C♯, G♯, D♯, A♯)
  • 嬰ヘ長調 / 嬰ニ短調(F♯ major / D♯ minor) — 調号: ♯6(F♯, C♯, G♯, D♯, A♯, E♯)
  • 嬰ハ長調 / 嬰イ短調(C♯ major / A♯ minor) — 調号: ♯7(F♯, C♯, G♯, D♯, A♯, E♯, B♯)※実用上は変ニ長調/変ロ短調などと表記されることが多いです。
  • ヘ長調 / ニ短調(F major / D minor) — 調号: ♭1(B♭)
  • 変ロ長調 / ト短調(B♭ major / G minor) — 調号: ♭2(B♭, E♭)
  • 変ホ長調 / ハ短調(E♭ major / C minor) — 調号: ♭3(B♭, E♭, A♭)
  • 変イ長調 / 嬰ヘ短調(A♭ major / F minor) — 調号: ♭4(B♭, E♭, A♭, D♭)
  • 変ニ長調 / 変ロ短調(D♭ major / B♭ minor) — 調号: ♭5(B♭, E♭, A♭, D♭, G♭)
  • 変ト長調 / 変ホ短調(G♭ major / E♭ minor) — 調号: ♭6(B♭, E♭, A♭, D♭, G♭, C♭)
  • 変ハ長調 / 変イ短調(C♭ major / A♭ minor) — 調号: ♭7(B♭, E♭, A♭, D♭, G♭, C♭, F♭)※実際の楽譜では嬰ハ長調などの異名同音表記が使われることがあります。

実務上のポイント

  • 作曲や編曲で相対調に移調(モジュレーション)すると、調号を大きく変えずに雰囲気を変えられるため自然な流れが作れます。例:ハ長調からイ短調へ移ると暗めの色合いになる。
  • 短調での導音(7度の音)は、和声的短音階では半音上げられるため、相対長調の主音(トニック)として聞こえやすくなります。これが短調から長調への解決感を強めます。
  • 教育上は「長調の6番目の音が相対短調の主音」という簡便なルールを覚えておくと便利です(逆も同様)。

必要であれば、このリストを鍵盤図や五線譜で示した図にして視覚的に示すこともできます。どの形式がよいか教えてください。

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コードとスケール

構成

ノートグループ

ハーモニー - ホモフォニー - インターバル(音楽) - キー(音楽) - 調号 - 音楽モード - 限定転調のモード - オクターブ - 相対キー - リズム - 半音 - 拍子記号

質問と回答

Q:長調の相対的短調とは何ですか?


A: 長調の相対短調とは、同じ調号を持っている短調のことです。それは、最初のスケールの6番目の音を取って、その音から始まるマイナースケールを演奏することによって見つけることができます。

Q: 相対的短調と長調のペアの例を教えてください。
A: 相対的な短調/長調のペアの例としては、CメジャーとAマイナーがあります。

Q: 相対的短調/長調のペアを五度圏の順番で調べるにはどうしたらよいのですか?


A: 相対的な短調/長調のペアが五度圏の順番で何であるかは、そのようなペアをすべて概説した完全なリストを見ることで知ることができます。

Q:2つのキーにシャープとフラットがないのはどういう意味ですか?


A: 2つのキーにシャープやフラットがない場合、それは同じ調号を共有していることを意味します。

Q: 相対短調を調べるとき、どの音から弾き始めるかどうやって決めるのですか?


A: どの音から弾くかを決めるには、最初のスケールの6番目の音を取って、その音から始まるマイナースケールを弾けばよいのです。

Q: 関連するマイナーとメジャーの識別に、五度圏の順の完全なリストを使うより簡単な方法はありますか?


A: 関連するマイナーとメジャーの識別には、五度圏の完全なリストを使う以外にも方法があるかもしれませんが、この方法は、そのようなペアを一度に比較する簡単な方法を提供します。


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