天王星は、太陽系の太陽から7番目の惑星で、かつてはガスの巨人であると考えられていましたが、現在は「氷の巨人(アイスジャイアント)」に分類されます。太陽系では3番目に大きな惑星です。

構造と組成

天王星は外側から順に薄い大気層、厚い「マントル」(主に成分:水、アンモニア、メタンなどの高圧の混合物)、そして密度の高い中心核でできています。全体としてはガス、および密度の高い物質が混じり合った構造で、内部の一部は高圧下で液体金属である可能性があります。

大気は主に水素(1H)とヘリウム(2He)で構成され、少量のメタンが含まれるため青緑色に見えます。上層大気の温度は約-197℃(-322.6°F; 76.1K

自転・公転・傾斜

天王星の自転周期(1日)は約17時間14分で、自転軸が極端に傾いている(公転面に対して約98°)のが特徴です。このため天王星の極は太陽に向いたまま長期間照らされ、反対側は長期間暗くなるなど、非常に極端な季節変化が発生します(極端な季節は一つの極が長期間昼、もう一方が長期間夜になります)。

天王星の公転周期(1年)は地球年で約84年で、太陽からの平均距離は約28億kmです。自転が速いため、天王星の1年に約43,000日あることを意味します。

衛星と環

天王星は5つの大型衛星と多数の小型衛星を持ちます(既知の衛星は合計で数十個あります)。代表的な5つの大きな月は、

  • ミランダ(Miranda)— 小型だが地形が極端で峡谷や断崖が存在。
  • アリエル(Ariel)— 明るく地質活動の痕跡が見られる。
  • ウンブリエル(Umbriel)— 暗い表面を持つ。
  • チタニア(Titania)— 天王星で最大の衛星。
  • オベロン(Oberon)— クレーターに富む大きな衛星。

また、天王星は細く暗い13本の主な惑星輪のシステムを持ち、1977年の掩蔽観測による発見以来観測・研究が進められています。環は幅が狭く暗いものが多く、環の起源や維持機構は研究対象です。

磁場と内部熱

天王星の磁場は地球や他の巨大惑星と比べて大きく偏位しており、中心から大きくずれているうえ、磁軸が自転軸とも大きく傾いています。また、天王星は内部から放出する余剰熱が非常に小さく、隣の海王星とは対照的に外向きの内部熱が弱いことが観測で示されています。これらは天王星の内部構造や進化を理解する上で重要な手がかりです。

観測史と探査

天王星は1781年にウィリアム・ハーシェルによって発見されましたが、条件が良ければ肉眼でも観察できます(かつてジョン・フラムスティードはそれを星(34 タウリ)と誤認して記録していました)。最も近くでの探査はNASAの探査機Voyager 2が行った1986年のフライバイで、この観測が天王星についての知識の大半をもたらしました。

名前の由来

天王星の名前は、ギリシャ神話で空の神であった天王星にちなんで命名されました(英語名は Uranus)。

まとめ(要点)

  • 太陽から7番目の惑星で、氷の巨人に分類される。
  • 大気は水素・ヘリウム・メタンが主体で、メタンにより青緑色に見える。
  • 自転は約17時間14分、軸の傾きが約98°で極端な季節変化を持つ。
  • 5つの大きな衛星と多くの小さな衛星、13本以上の環を持つ。
  • 1986年のVoyager 2によるフライバイが詳細な観測を提供。