このページでは、映画「シュレック」についてご紹介します。登場人物のシュレックについては、Shrek (character)を参照。
シュレックは、ウィリアム・スタイグが1990年に発表した童話絵本「シュレック!」を原作とした長編アニメーション映画で、アンドリュー・アダムソンらが監督し、ドリームワークス・アニメーションSKGが1998年から2001年にかけて制作しました。タイトルの「シュレック」という名前は、イディッシュ語のשרעק(シュレックと発音する)またはドイツ語のSchreck(シュレック)に由来すると考えられ、どちらの語も「恐れ」や「恐怖」を意味します。2001年に公開され、アカデミー賞の長編アニメーション賞(この賞が導入された初年度)を受賞した最初の作品となりました。家庭用メディアは2001年11月2日にDVDが発売されています。
あらすじ(簡潔に)
孤独を好む緑色の怪物シュレックは、自分の沼で平穏に暮らしていたが、ある日、王国の命令でおとぎ話の住人たちが彼の沼に押し寄せる。自分の土地を取り戻すため、そして元の生活を取り戻すために旅に出たシュレックは、口が達者で陽気なロバのドンキーと出会い、囚われの姫(プリンセス・フィオナ)を救い出す任務を負う。物語は伝統的なおとぎ話の定型を逆手に取り、友情や自己受容、外見ではなく内面の価値を描くコメディ要素を多く含んだ冒険譚です。
主な登場人物と声のキャスト
- シュレック(英語版声優:マイク・マイヤーズ) — 主人公のオーガ(怪物)。
- ドンキー(英語版声優:エディ・マーフィ) — 喋るロバでシュレックの相棒。
- プリンセス・フィオナ(英語版声優:キャメロン・ディアス) — 本作のヒロイン。
- ロード・ファーカド(英語版声優:ジョン・リスゴー) — 物語の主要な対立者。
制作・演出の特徴
監督はアンドリュー・アダムソンとヴィッキー・ジェンソン(クレジット上の共同監督)。脚本は原作の精神を生かしつつ、既存の童話やディズニー的な王道物語を皮肉る形で構成されており、大人も楽しめるユーモアやポップカルチャーの引用が多用されています。映画はCGアニメーション技術を駆使して作られ、当時の家庭向けアニメーションの表現を広げる一作となりました。
制作の過程では、主演の声優であるマイク・マイヤーズがキャラクターの声にスコットランド風のアクセントを採用することを求め、収録し直しが行われたことが知られています(台詞の再録音により制作工程に変更が生じました)。
音楽・サウンドトラック
劇中音楽はハリー・グレッグソン=ウィリアムズらが手掛け、またポップ/ロック系の既存楽曲を効果的に配置することで場面のテンポ感やユーモアを強めています。公開当時に使用された楽曲(例:Smash Mouthなど)はサウンドトラックとしても話題になりました。
評価・受賞
興行的にも批評的にも成功を収め、世界興行収入は約4億8400万ドルに達しました。批評家からはテンポの良い脚本、声優陣の魅力、既成の童話観を覆すユーモアとメッセージ性が高く評価されました。特にアカデミー賞では「長編アニメーション賞」を受賞し、この賞が導入された年に初めて受賞した作品となりました。
続編・スピンオフ・舞台化
映画の成功を受けて、続編や派生作品が多数制作されました。続編には『シュレック2』、『シュレック3』、『シュレック フォーエバー アフター』などがあり、さらにクリスマス・スペシャルやハロウィーン・スペシャル、および続編やスペシャルに登場するマイナーなキャラクターを題材にしたスピンオフ・ムービーも制作されました。また、この映画を基にしたブロードウェイ・ミュージカル化も行われ、メディア展開は広範囲に及びました。
文化的影響
「シュレック」は単なる家族向けアニメーションにとどまらず、伝統的なおとぎ話やヒーロー像をリフレクション(反転)する作品として多くの分析や論評を生みました。既存ジャンルへのパロディやポップカルチャーの引用、世代を問わないユーモアにより、公開から長年にわたり広く親しまれ続けています。
参考:原作絵本や制作スタッフ、各続編・派生作品については、上記の各リンクを参照してください。