カカトゥー(オウム科)は、オウム目(Psittaciformes)に属する科の一つで、5属・およそ21種程度が含まれます。オウム類は大きく三つの系統に分けられ、カカトゥー科はPsittacoidea(真正オウム)やStrigopoidea(ニュージーランドオウム)と並ぶ主要な群で、オウム上科に含まれます。分布は主にオーストラリア、ニューギニア、周辺の島嶼(インドネシア、フィリピンの一部、ソロモン諸島など)に集中しています。
名称と由来
「カカトゥー(kakatoo/cockatoo)」という呼び名は、もともとマレー語のkaka(k)tuaに由来し、そこからオランダ語のkaketoeなどを経てヨーロッパ語や各国語に取り入れられました。日本でよく知られる「オカメインコ」(cockatiel)は、この科に含まれる小型種の一般名です(学名 Nymphicus hollandicus)。
外見と特徴
カカトゥー科の鳥は、次のような特徴で見分けられます:
- 頭頂部に動かせる羽毛の冠(クレスト)がある種が多く、威嚇や求愛、感情表現に用いる。
- 強く湾曲した頑丈な嘴を持ち、堅い種子やナッツを割るのに適している。
- 羽色は種によって異なるが、白、灰色、ピンク、黒、赤などが多く、体色は比較的単純で、部分的に色が入ることが多い(頬や尾、冠などに目立つ色彩がある)。一部の種は非常に鮮やかな色彩を持つ。
- 体格は中型〜大型のものが多いが、科の中で最も小さい種がコカティエル(オカメインコ)で、小鳥に分類される。
- 羽の模様や紋で種を識別できる場合が多い。
代表的な種
代表的なカカトゥーには以下のような種があります(例):
- セミノール(Sulphur-crested Cockatoo) — 白い体と黄色い冠を持つ、大型で非常に社交的。
- ガラ(Galah) — 頭と胸がピンク、背が灰色の個性的な色合い。
- ブラックパームコカトゥー(Palm Cockatoo) — 大型で黒っぽく、特徴的な嘴とドラム行動で知られる。
- マジョーヴェット(Major Mitchell's Cockatoo) — ピンクと白の美しい羽色を持つ中型種。
- コカティエル(オカメインコ) — 小型でペットとして非常に人気がある種。
生態・行動
カカトゥーは一般に社会性が高く、群れで生活する種が多いです。鳴き声は大きく、遠くまで届くためコミュニケーションに使われます。食性は雑食性で、種子、ナッツ、果実、芽、花、時に昆虫やその幼虫を食べます。樹洞や切り株の中に営巣する種が多く、雌雄で繁殖行動を行います。多くの種は生涯にわたるつがい関係を形成する傾向があります。
寿命・知能
カカトゥーは知能が高く行動が多彩で、学習能力や模倣(鳴き真似)能力も優れています。寿命は種によって幅があり、オカメインコのような小型種で10〜20年程度、大型種では40〜70年に達することもあります(飼育下では個体差あり)。
保全状況と人間との関係
多くのカカトゥーは生息地破壊や違法な捕獲・ペット取引、時には農業被害対策による駆除などで個体数が減少しています。フィリピンなど一部の地域では絶滅が危惧される種もいます。保全対策として生息地保護や繁殖プログラム、国際取引の規制(CITESなど)が行われています。
人間との関係では、オカメインコをはじめとする一部種はペットとして人気がありますが、飼育には多くの時間と配慮が必要です。主な注意点は:
- 騒音が大きく、集合住宅では問題になることがある。
- 知能が高いため精神的な刺激や社会的交流(飼い主との時間)が必要で、放置すると問題行動を起こすことがある。
- 長寿であるため、長期的な責任が伴う。
- 野生個体の採取は多くの国で規制されており、適正なブリーディング個体を選ぶことが重要。
まとめ
カカトゥー(オウム科)は、目立つ冠羽や強い嘴、社会性の高さが特徴のオウム類で、オーストラリア周辺に多く分布します。外見や行動、ペットとしての魅力から人気の高い鳥類ですが、多くの種が保全課題を抱えているため、飼育や国際取引には倫理的・法的配慮が求められます。


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