中絶とは、子供が自然に生まれることなく、子宮の外で生き延びる準備が整う前に、妊娠を早期に終了させることです。中絶には、自発的に起こるものと、意図的に行うもの(誘発性中絶)があり、目的や方法、時期によって呼び方や手続きが異なります。

発育中の人間は通常、成長して生まれるまでに約39週間かかります。通常、これは母親の最後の月経から約40週後に起こります。この発育中のヒトは、妊娠の最初の8週間は胚と呼ばれ、妊娠の残りの期間は胎児と呼ばれています。妊娠の進行度(週数)によって、選択できる中絶方法やリスクが変わります。

中絶の種類

  • 自然流産(自発的中絶):妊娠が自然に終了することを指します。自然に中絶が行われた場合、それはしばしば流産と呼ばれます。原因は染色体異常、子宮の形態、ホルモン異常など多岐にわたります。
  • 誘発性中絶(人工中絶):医療的に妊娠を終了させるもので、望まない妊娠や母体の健康上の理由、胎児の重篤な異常などを理由に行われます。中絶という用語は、しばしば、誘発性中絶のみを指すことがあります。
  • 完全中絶と不完全中絶:どちらのタイプの中絶でも、胚や胎児は通常、子宮から出てきます。これは完全中絶と呼ばれます。場合によっては、胚や胎児が子宮内に残っていることもあります(不完全中絶、欠落流産)。この場合、感染や過剰出血を防ぐために、胎盤や組織を除去するために手術が必要です。

中絶の方法

  • 薬物中絶(医療的中絶):妊娠初期(一般に妊娠初期数週程度が適応の目安)に薬剤を用いて妊娠を終了させる方法です。2種類の薬を組み合わせる方法(妊娠継続を阻害する薬と、子宮収縮を促す薬)が一般的で、出血と腹痛を伴います。薬の用い方や適応期間、利用可能性は国や医療機関で異なります。
  • 外科的中絶(手術的中絶):器械的に子宮内部から妊娠組織を除去する方法で、妊娠週数や医師の判断により適用されます。代表的な方法に、吸引法(手動あるいは電動の吸引装置で組織を吸い出す)、掻爬(刮除 : D&C)、妊娠中期以降では拡張掻破(D&E)などがあります。麻酔や鎮痛を併用することが一般的です。
  • 妊娠中期以降の選択肢:妊娠が進行すると外科的手技が複雑になり、入院やより専門的な処置が必要になることがあります。妊娠週数が進んだ場合は医療機関と十分に相談する必要があります。

法律と倫理

誘発された中絶に関しては、国・地域によって法律や社会的扱いが大きく異なります。多くの国では中絶は厳しく制限されているか違法ですが、家族の近親相姦強姦、胎児に重度の障害がある場合、または母親の生命や健康が危険にさらされている場合などには例外的に認められることがよくあります。制度上、待機期間や相談義務、配偶者の同意の要否などの要件が付される場合もあります。

(例)日本では、母体保護法に基づく人工妊娠中絶が一定の条件下で認められており、妊娠週数や手続き上の要件、医師の関与などが定められています。法制度や実務慣行は国や時期で変わるため、疑問がある場合は医療機関や自治体の窓口、専門家に確認してください。

リスクと合併症

  • 即時のリスク:出血、激しい腹痛、感染、麻酔や処置による合併症、子宮穿孔(稀)など。手術後の出血が止まらない場合や高熱が出る場合は速やかに受診が必要です。
  • 短期的な影響:吐き気、発熱、下腹部痛、一時的なホルモン変動による気分の変化などが見られることがあります。
  • 長期的な影響:適切に行われた中絶が原因で恒久的な不妊になることは稀ですが、複数回の手術や重篤な感染が繰り返されると子宮内膜に影響を与える可能性があります。また、ごく一部で精神面の負担が続くことがあるため、心理的サポートが推奨されます。
  • 合併症の兆候(要受診):大量出血(ナプキン1時間で大量に浸透するなど)、高熱、激しい下腹部痛、悪臭のあるおりもの、意識障害など。

術後のケアと予防

  • 処置後は医師の指示に従い、抗生物質の使用や安静、出血管理を行います。フォローアップの診察で子宮内がきれいになっているか確認することが重要です。
  • 中絶後は妊娠が再び成立する可能性があるため、早めに適切な避妊法(低用量ピル、IUD、コンドームなど)について医師と相談してください。
  • 心理的ケアも重要です。必要ならカウンセリングや支援団体を利用しましょう。

受診・相談のすすめ

中絶を検討している、または中絶後に異常を感じる場合は、信頼できる産婦人科医や保健所、相談窓口に早めに相談してください。医療機関では妊娠週数の確認、適切な方法の説明、合併症リスクの説明、処置後のフォローを受けられます。自己判断で薬を使ったり、非正規の環境で処置を受けることは大きな危険を伴います。

中絶は医学的・倫理的・法的に複雑な問題を含みます。正確な情報と医療のサポートを得て、安全で納得のいく選択を行ってください。